休眠預金事業2024年度通常枠<第2回> 市町域の『災害中間支援組織』発掘・育成・機能強化事業について、内定団体を決定いたしました。
<公募の実施概要>
- 公募期間:2025年5月1日~2025年6月20日
- 公募説明会:5月12日、5月26日
- 個別相談会:5月19日、6月2日、6月9日
<選考会>
応募のあった5団体について、外部審査員による審査会を実施
- 選考委員:5名
- 選考会開催:2025年7月23日 13:30~18:00
内定団体
特定非営利活動法人アリタカラ
申請事業名 | 災害時に効力を発揮する 「うちやまネットワーク」構築事業 |
事業概要 | 有田内山地区は、陶磁器の生産を軸として江戸時代に整えられた町並みを有している。現在も約2キロに渡り、新旧様々な店舗が軒を連ね、観光資源としても価値の高い国内有数の伝統的建造物群保存地区となっている。 一方で町内でも人口減少、高齢化が著しく、空き家・空き店舗が増加し、陶器市以外に訪れる観光客も少ないといった課題を抱える。 こうした中、内山地区に魅力を感じ、新規に店舗を構える事業者もおり、そうした店が安定した経営を続けられるようにまち全体での取り組みが必要とされている。 新旧の店舗の横の繋がりを作り、互いに応援する関係性ができれば、観光客の内山地区の回遊を促し、滞在時間や観光消費額の増加も期待できる。 こうした商業ベースでの「うちやま百貨店ネットワーク」を整備・拡大する中で、これを災害時にも生かしたい。 このため、ネットワークを統括するハブとなる拠点を整備し、観光客など外部の人の他、事業者や住民が気軽に訪れることのできる場所を作る。この拠点で様々な情報を集約し、情報発信を行う他、災害関連の勉強会、講演会、ワークショップなどを開催する。 店舗の事業者は内山地区に居住していない人もいるが、そうした事業者と住民が繋がり、地域の防災・災害に関する情報を共有することは重要である。 事業者と住民が繋がる場を作り、行政・福祉協議会との連携体制を構築することで、誰もが安全・安心に仕事を̪し、暮らせるまちを目指す。 |
選定理由 | 既存のまちづくり関係のネットワークをうまく活用したフェーズフリーの活動であり、従来の居住者、事業者に加え、移住者、旅行者等様々な層との関係構築・まちづくり・地域住民との対話の重要性が見える事業計画が評価されました。
様々な役割を果たす拠点をベースに、既存のネットワークをさらに拡げていくことで、防災にも強いまちづくりにつながっていくことが期待されます。 事業実施にあたっては、災害分野の中間支援組織としての役割やそのための拠点だということをさらに明確にしながら、有田町全域(市町域)の「災害中間支援組織」となるよう意識して、SPF及び関係団体と連携して取り組んでいただくことを期待します。 |
助成額(予定) | 助成総額:20,831,600円 (内訳) 直接事業費:18,582,400円 管理的経費:1,270,000円 評価関連経費:979,200円 |
算定根拠 | 助成額は実行団体よりご提出いただいた事業計画書・資金計画書に基づき算定しています。 |
一般社団法人おもやい
申請事業名 | 「いのちを守る」つながりを育むフェーズフリー連携 市町地域での災害支援ネットワークと地域防災育成強化事業 |
事業概要 | 本事業は、頻発する自然災害から住民の「命」を守るため、災害発生後も地域が主体的に安心・安全を確保できる社会の実現を目指す 。外部支援に依存せず、地域の内発的力で災害を乗り越え、持続可能なコミュニティを築くことが目的である 。
さらに、平時からの市民活動を活発化させ、行政・社会福祉協議会・NPOの三者が有機的に連携し、日常的な課題解決から災害時の協働までシームレスに対応できる、レジリエンスの高い地域社会を目指す 。 この目標達成のため、事業は二つの柱で活動を展開する。一つは、地域における災害中間支援組織の形成・強化である 。 当該自治体内のNPO・ボランティア団体の状況把握や関係機関へのヒアリングを通じた調査、地域ミーティングでのネットワーク形成、専門家による研修会開催などを実施し、組織の専門性向上を図る 。 もう一つは、多主体連携の促進とフェーズフリーな地域づくり推進である 。行政・社協・NPOの連携会議を継続的に開催し、日常的な連携を強化する 。 また、料理コンテストでの防災食紹介や防災ロープワーク体験など、「フェーズフリー」の概念に基づいたイベントを企画・実施し、日常の活動を通じて防災意識と実践的スキルを習得できる機会を創出する 。 これにより、地域内のCSO/NPO・NGOネットワークを形成し、互いの悩みや災害時の弱点を共有できる関係性を構築していく 。 |
選定理由 | すでに災害支援をはじめ、様々な地域課題へアプローチしてきた実績並びに、三者連携の実例もあり、事業設計についても、対象エリアの地域事情に合わせて展開していくこと、「災害中間支援組織の役割」を理解したうえでの計画であるところが評価されました。
これまでの災害支援に関するノウハウや、様々な団体等とのつながりも、災害中間支援組織としての機能を確立するうえで、非常に有用なものであることが伺えました。 事業実施にあたっては、ネットワークづくりやコーディネートなどの「地域での災害中間支援組織」としての機能をさらに発揮していただき、SPFや関係団体とも連携しながら事業実施をしていただくとともに、事業終了後も人材面・活動資金面において継続性を担保できるような体制づくりを意識しながら取り組んでいただくことを期待します。 |
助成額(予定) | 助成総額:19,830,000円 (内訳) 直接事業費:16,242,000円 管理的経費:2,772,000円 評価関連経費:816,000円 |
算定根拠 | 助成額は実行団体よりご提出いただいた事業計画書・資金計画書に基づき算定しています。 |
特定非営利活動法人佐賀県放課後児童クラブ連絡会
申請事業名 | 災害後も「こどものウェルビーイング」を保障するまちづくり |
事業概要 | 1.こどもの防災意識調査
小学年生を対象に、自分の身を守るための知識、日頃の備え、日頃感じていることなど調査する 2.こどものための防災提言 調査結果を分析した後、こどものための防災について提言をする 3.本音を語る「ぼうさいかふぇ」開催 少人数でざっくばらんに防災を語り合う集まりを開催する 4.こどもとつくるこどものための防災MAP作成 7小学校校区ごとにこどもの安全をまもるための情報MAPを作成する 5.こどものこころのケアに対応できるための研修を開催する こどものためのPFA「緊急下の子どものこころのケア/子どものための心理的応急処置」研修実施 6.防災シンポジウム開催 |
選定理由 | 平時より市町をはじめ県域も含めた行政・社会福祉協議会などとのつながりがあり、災害関係の団体とのネットワークも形成されているベースがあり、そのうえで、子ども視点での災害・防災、地域づくりへの取り組み内容、並びに、他市町への活動成果の波及が期待できる点等が評価されました。
事業実施にあたっては、小城市における学童保育のみならず小学校との連携を深めていただき「災害中間支援組織」としての役割と、ネットワーク拡大、事業継続のための組織基盤強化を意識しながら取り組んでいただくことを期待します。 |
助成額(予定) | 助成総額:20,990,000円 (内訳) 直接事業費:17,850,000円 管理的経費:2,360,000円 評価関連経費:780,000円 |
算定根拠 | 助成額は実行団体よりご提出いただいた事業計画書・資金計画書に基づき算定しています。 |