一般社団法人キラキラヒカルは子どもにとって家でも学校でもない、ほっとできる子どもたちの居場所づくりを唐津市内で実施しています。

2022年6月には市内3箇所目となる鬼塚地域でも開始し、益々活動の広がりをみせています。

どんな状況でも子どもたちが笑顔になるためにどうしたら良いのかを常に考え行動され続けているのは、代表の田中雅美さん(以下、田中さん)です。

田中さんにコロナ禍で実践された取り組みや現在の活動に懸ける思いをお伺いしました。

◇子どもたちが主体的に遊ぶことができるように

女性の社会進出によって共働き世帯が増えている現代。核家族であれば学校が終わった後に家で1人で過ごすことになります。そこで、子どもが安心して過ごせる“遊び”や“生活”の場として放課後児童クラブ(学童保育)が広がりました。

2015年には法制化され、小学校6年生までが利用できるようになったり支援員の設置が必須にされたりするなど量や質を拡充する施策がなされてきました。

ところが、「子どもの安全管理を重んじるあまりに子どもたちが主体的に遊ぶことができていない環境になっていたり、伸び伸びと遊べるような関わりを支援員ができていない状況になりつつある。」と過去に支援員として勤めていた田中さんはいいます。

この問題を解消していきたい思いから子どもの居場所づくりの活動を続けています。

◇コロナ渦で停止した給食の代わりにお弁当を

田中さんがコロナ禍で取り組んだ活動が、小学生に向けたお弁当配布の支援でした。

給食センターでコロナの感染が拡大し、給食が停止してしまったため朝早くからお弁当作りをしなくてはならなくなった保護者の悲鳴を聞き、何かできないかと活動に至ったそう。

約20世帯30名ほどのお弁当を田中さん1人で作り学校に届けました。

「夜勤明けで、お弁当の支援は、ありがたいです。」

「朝早く仕事にでかけるため、助かります。」

と保護者から喜びの声が。

また子どもたちはもちろんのこと、学校の先生も笑顔を見せてくれ、小学校と連携して取り組むことができたといいます。

今ではなんと学校の先生が引き継ぎ事項の1つに田中さんが運営する子どもたちの居場所を入れてくれていることも。

子どもたちを見守る大人との信頼関係を育みながら地域での繋がりを作り続けています。

◇子どもを真ん中にして持ちつ持たれつの関係性をつくりたい

子どもとかかわる大人側に余裕がないと、自分の思い通りにさせようという作用が出てきてしまうといいます。

「子どもたちには、もとから生きる力があるんです。」と繰り返し話す田中さん。

大人の意向に合わせようとする過干渉ではなく、子どもの気持ちを守っていく過保護くらいが良いのかもしれないと思わされます。

そんな田中さんが感じている課題は ”子どもたちが伸び伸びできるようなかかわりができていない大人が多い” ということ。

そんな人たちに向けて”困った時には私も頼るから、あなたも頼ってね”という姿勢で接しています。

「お父さんお母さんが少し誰かに頼ることでホッとできた瞬間に、子どもたちにニコッとしてくれたらいいな」と話す田中さんはまるで地域を包むお母さんのように見えました。

これからも地域の子どもたちを笑顔にするために活動を続けていく田中さんの取り組みをキッカケに、かかわる大人たちが互いに頼りあうことで子どもたちを見守る心が豊かになることを願っています。

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「こどもの居場所」で新型コロナと社会的孤立を防ぐ基金

「どんな境遇の子どもたちも見捨てない!」という誓いのもと、佐賀県発の子ども救済システム実現を目指します

愛称:さがっこ基金へのご寄付をよろしくお願いいたします。

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