小城ファシリテーション研究会はファシリテーションによって市民同士の対話を促し、地域課題の解決をサポートする活動です。

2018年に設立され、小城市出身を中心とした約15名ほどのメンバーで構成されています。

昨年の九州北部豪雨の時には各支援団体が情報共有する現場で、板書やファシリテーションを活かして意見を集約し、地域に貢献する取り組みをしました。

代表を務めるのは、長尾郁子さんと長尾千夏さんのお2人(以下、「郁子さん • 千夏さん」)。

普段の活動内容や、取り組みに対する思いについて伺いました。

◇地域から頼まれたことを“対話”を通してお手伝いするファシリテーション

地域の課題に着目し、地元密着に様々な取り組みをしているCSO(市民活動)が佐賀県には多くあります。

しかし、現場では議論が中々上手く進まなかったり、組織全体の意見が集約されずにいることも。

そこで、絵を用いて視覚的に会議内容を記録するグラフィックレコーディング(通称:グラレコ)や、ファシリテーションを用いてサポートをしています。

定例会では依頼を受けた団体について調べながら、どのような場にすれば良いのか設計を考えます。

「1つの団体をサポートすると、自然と繋がって他の団体からも声を掛けていただいたりすることもあります。」と郁子さんは話します。

◇「分からない、知らない」を伝えることができる対人関係を作れる場に

学校や職場では、先生や上司の発言を受動的に聞いて自分の発言ができない雰囲気になることがあるかもしれません。

「働いていた職場では上司の発言力が強く、全体の意見が吸い上げられていませんでした。」と研究会に入会した経緯を話す千夏さん。

普段、障がい児や保育に関する研修等に取り組む郁子さんも研究会に入ったことで自分にも変化があった様子。

「人にはそれぞれの見方があって、それを知るだけで暮らしや仕事での対人関係は変わってくると感じました。」と話します。

◇地域にとって無くてはならない萬相談所のようになりたい

今年度から共同代表となった郁子さんと千夏さん。これから目指す団体とはどういったものなのでしょうか。

「取り組みの口火を切るのが代表だと思っているので、会員の学びたいことができて、活動が地域の中で暮らしや職場等に還元できればと願っています。

地域の人たちにとって、存在感が有りながらも寄り添って相談にのれるような団体になりたいです。」と意気込んで話すお二人。

「そのためにも、より多くの人が “ファシリテーション “ に対して気軽に興味関心を持ってもらえるようにしていきたいですね。」と今後の抱負についても朗らかに伝えてくれました。

研究会では、「決めない」ということを決めているそう。

“いる”という存在だけをお互いが認め合う、という心持ちが素敵な場作りに活かされているのでしょう。

「まさに、平田オリザさん著 “わかり合えないことから“よ。」と話すお二人の優しい雰囲気が印象的でした。

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令和5年7月佐賀豪雨災害対策支援基金

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