【採択助成事業】

佐賀災害基金

(2023年度:08,09,11)

七山は唐津市の東に位置する人口1800人ほどの緑豊かな地域。ツーリングコースとして多くのライダーも訪れるこの土地には、日本の滝100選に選ばれた観音の滝や鳴神温泉ななのゆがあり、訪れる人々を癒しています。

そんな七山にある七山むらづくり協議会の理事長・岡本泰成さん、地域おこし協力隊としても活動されている野田宗作さんにお話を伺いました。

◇綺麗な里山を◇

七山むらづくり協議会は、景観整備を行う「よかこつ景美隊」をはじめとした7団体が所属し、河川や道路の景観整備、国道沿いや紅葉の森での植樹活動を行っています。

植樹活動には地域の参加者はもちろん、外部の方も参加ができるイベントとしても開催してきました。令和3年に団体が発足してから植樹した累計は、なんと約1400本。

七山の美しい景観を取り戻すとともに、ふるさとへの愛着や住民同士の結束、地域外との交流も生まれてきました。

昨年はこれらの地域を盛り上げる積極的な活動が評価され、地域課題解決に向けた取り組みや地域を支える活動をしている団体に贈られる「令和5年度佐賀さいこう表彰(自発の地域づくり)」を受賞しました。

◇みんなで守る◇

令和5年7月、唐津市は思わぬ形で全国ニュースに取り上げられました。佐賀県、福岡県、大分県など広範囲にわたり被害がでた九州北部豪雨災害。唐津市でも土砂崩れによる農地の被害は826件、ハウスの損壊は122件と農家に甚大な被害をもたらしました。

七山むらづくり協議会では景観整備の延長で復旧活動を始めました。支援していただいた「佐賀災害基金」の助成金は重機のリースや燃料代に充て、土砂崩れや倒木撤去の作業を進めていきました。

協議会の中にも被災された方がいましたが、自分の被害を過小評価しがちな方が多かったそうです。「うちは大丈夫!」と言いながらほかの家の復旧活動に加わっている方の被害を確認しに行くと、想像以上の被害状況だったとか。「だまされたー!」と皆で言いながら復旧作業を進めたと言います。

そうして復旧のお手伝いをしてもらった方は次の現場での作業へ加わり、次第にお手伝いを増やしていきました。

また、野田さんの地域おこし協力隊としての活動で繋がりがあった高校生や、高校生のボランティア活動を支援するNPO法人WeDさんを通して多くのボランティアが活動に加わりました。

11月から始めた作業で20戸23か所の復旧が完了し、ボランティアは延べ145人に上りました。

◇自分たちの手で◇

災害時には多くの場所で重機が必要になり、借りたいときに借りられないこともあるそう。また、七山ではいまだ復旧していない場所のほうが多く、これからも長期的な支援が必要になっていきます。今後は協議会で重機やダンプを保有し、復旧作業を通して重機を扱える住民を増やしていきたいと言います。

「自分の地域は自分で守る」

七山で長く受け継がれている言葉です。美しい景観、そして住民の絆がこれからの七山をよりよい里山に育てていきます。

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令和5年7月佐賀豪雨災害対策支援基金

佐賀県内でのあらゆる災害をはじめ、県外災害への支援活動(佐賀に拠点を置く団体)に対応するために、平時より準備して災害時により大きく呼びかける災害対応(緊急・復旧・復興等支援)支援のための基金です。

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