(一社) Arts and Sports for Everyone (以下、ASE)佐賀支部は障がいのある人もない人も芸術やスポーツを一緒に楽しむことで共に尊重し合いながら自分らしく生きられる社会を目指して活動をしています。

現在はパラリンピックの種目である「ボッチャ」を通して多くの人が参加し、輝くことができる場づくりを行っています。立ち上げ当初の思いから今後に向けた展望までを代表の喜多 朋子さん(以下、喜多さん)に伺いました。

◇お互いが応援されて輝ける場を作りたい

娘さんが知的障害を持っていたことから、長年に渡り知的障害者のスポーツプログラム、スペシャルオリンピックス(以下、SO)に関わってきて、ASEを設立した本部代表の吉田祐一さんは、喜多さんの弟さんです。

学校の教員として勤めてきた喜多さんは、退職の時期と重なるタイミングで姪っ子さんの応援でオーストリアでのSO世界大会にいく機会がありました。「参加している子たちは、応援されてこなかった子が多かったと思うんです。

だけど、その大会では、国籍にかかわらず参加した全員が応援され表彰される。

最初は縮こまっていた日本の選手たちが目を大きく開き、生き生き自己表現できるようになる姿を見て感動しました。」と当時の光景を思い出しながら話す喜多さん。

このような素敵な場をより身近に作っていきたい、と考えて佐賀支部を設立することにしたといいます。

◇ボッチャという誰もが楽しめるスポーツで「共生」社会を目指す

佐賀支部が設立されてから主に取り組んでいる活動が、障害者スポーツである「ボッチャ」という競技を多くの人に伝え、体験をしてもらうことです。佐賀市内の小学校では、国語の教科書に登場するパラリンピックを題材にした学習の発展学習、人権学習、共生をテーマにした総合学習などさまざまな場面でボッチャ体験を提案し、ボッチャを体験してもらっています。

「体育が苦手な子どももボッチャでは、活躍して輝いたり楽しんだりできるのです。

また、脳性麻痺や身体障害などがあっても柔軟にルールや道具を工夫し、誰もが楽しめるのもボッチャというスポーツの良さです。」と喜多さんは伝えます。

最近は2024年に開催される国スポや全障スポに向けて、小学校などの教育現場でボッチャ体験をしたり、老人サロンなどでお年寄りに楽しんでもらったりしています。

また、ボッチャのセットの貸し出しも実施しています。

◇継続していくために多くの人に知ってもらうことが必要

現在は学校教育を中心とした活動ですが、より多くの様々な方々が交わって参加できる「共生」のきっかけとしてボッチャの体験会を広げていきたいと考えているといいます。

「今は子どもたち、高齢者、障がいのある方、などそれぞれに体験会を実施しているので、理想としている形にはまだ至ってないのです。」と真剣な面持ちで話す喜多さん。

今後は、ショッピングモールなど誰もが訪れる場所で、互いを受け入れ応援しあえるきっかけとしたボッチャの体験会を実施するなど、本当の意味で「共生」が体現できる場づくりをしたいと考えているとのこと。

その実現には、より多くの人に使ってもらうため、セットを購入して指導者の育成に力を入れていったり、ASE 佐賀支部だけではなく他の組織との連携を図ったりする必要性があると示唆してくださいました。

お互いの良い部分を尊重し、弱い部分は受容し、共に大切にし合える関係性をスポーツを通して1人でも多くの人が体感できますように。

今後の活動にも注目したいですね。

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