令和5年度に続き、本年度も、進学を志す子どもを地域で支える社会の実現を目指すふるさとチョイスGCFプロジェクト「学生服バンク」の寄附募集を開始しました。

学生服バンクの概要

令和5年度 佐賀県子どもの生活実態調査報告書によると、小学2年生から高校2年生の子どもがいる世帯のうち、ひとり親家庭の42.8%が世帯年収141.7万円未満の低所得者世帯で、過去1年間、衣類が買えなかった経験について「まれにあった、ときどきあった、よくあった」の合計が59.5%となっています。

上記のような低所得世帯においては、「制服が買えない」「カバンが買えない」から、と進学を諦めざるを得ない状況が存在することも想定されます。

本事業では、県内の貧困家庭やひとり親家庭の子どもたちへ学生服等のリユースを通じて、子どもたちを地域で育てる社会の仕組みづくりに取り組みます。

前年度の取組

2022年度、当財団が実施している「入学応援給付金プロジェクト」で耳にした「制服やカバンが買えない。入学のためにあと5万円足りない・・」といった悲痛な声から、少しでも低所得世帯・ひとり親世帯の子どもたちが進学の夢をかなえることができるよう、この学生服バンクプロジェクトを立ち上げました。

地域で子どもの居場所(子どもの居場所「じゃんぷ」)を運営する(一社)キラキラヒカルとの協働で、学生服バンク「こねくとnet」をスタートさせ、昨年度は学生服等寄贈受付47件、子どもたちへの提供11件(ともに複数点数であっても1件とカウント)のマッチングを叶えることができました。

また、もっと広く、多くの必要な方へ届けるための取り組みとして、これまで寄贈を受けた学生服・子ども服等の一斉おゆずり会を実施し、たくさんの方々にご来場いただき、私たちの活動を知っていただく機会とすることができました。

一方で、上記の活動の中で見えてきた課題があります。

それは、本当に困っている方ほど、「自分よりもたいへんな人がいるから…」や、「困っている」が言えず受贈を控える方々がいるということ。

今年度は、これまでの継続運営と並行して、前述 心理的ハードルを持つ方々にも必要な支援を届けられるような仕組みのバージョンアップに取り組んでいきます。

どんな境遇の子どもたちも見捨てず、安心して学校に通える社会を実現するために、もっとアクセスしやすい学生服バンクのバージョンアップが必要です。

一人でも多くの「学校に行きたい」を叶えるために、皆様のご支援をよろしくお願いします。

今年度の取組

~学生服の地域循環をより効果的に~

現在、佐賀県唐津市の県内随一のマンモス小学校の目の前の空家を借用し、学生服バンクの常設展示コーナーを併設した子どもの居場所を開設する取組を進めています。(9月現在、引っ越し、開設準備中:10月オープン予定)

マンモス校ゆえに、たくさんの子どもや保護者との接点が容易になることとで、寄贈とマッチング向上、クチコミによる認知度の拡大が可能となります。

また、常設展示コーナーを設けることで、利用者や来訪者がお問合せをしなくても自分が必要な学生服等を確認することができるようになり、かつ、スマートロック化等に取り組むことで、前述 受益者の心理的ハードルの課題に対応していきます。

また、子どもたちへの学生服バンク活動の周知、啓発活動として、地域の子どもたちを対象とした学生服等リユースに関するアンケートやコンクールなどを実施していきます。

 

学生服バンクの活動を通して実感したことの一つとして、学生服バンクの仕組みを「地域一体で推し進めることの大切さ」があります。

地域コミュニティが希薄になった昨今、経済的困難を抱える家庭や子どもたちは、そのSOSを誰にも相談できずに抱え込んでいるケースもありますので、他のこども食堂等との連携も強固にして、支援の必要な家庭・子どもたちとの関係性の構築に取り組み、そこからの支援へとつなぎます。

 

この学生服バンク活動が、地域並びに卒業生たちに「学生服は大切に使い、次の世代のためにリユースするもの」という文化が醸成され、「地域の子どもを地域で育てる」地域資源循環の仕組みができあがることも期待しています。

佐賀の課題解決に向けたご支援をお願いします。

佐賀未来創造基金は、皆様からのご寄付(志金)をお預かりし、地域で様々な課題解決に取り組むCSOに活動費の助成・伴走支援を行うことで、地域の人たちがともに支え合う社会の実現に向けた取り組みを進めています。

明日の子どもたちに胸を張って残せる「佐賀の未来」を一緒に創っていただけませんか?

※ ふるさと納税(返礼品)について、総務省からの通知により、佐賀県内にお住まいの方からのご寄付に対し、返礼品等をお届けすることはできません。予めご了承ください。