プロジェクト概要
日本の子どもの7人に1人は相対的貧困状態にあるといわれています。私たちはこれまで佐賀県を始めとした行政、企業、地域、NPO等と連携して、多重な困難を抱える子どもたちを支援する取組みを続けてきました。
2017~2021年度にガバメントクラウドファンディングを通じて全国の皆さまよりいただいたご寄付で実施した助成事業「さが・こども未来応援基金」や、子どもの居場所へプレゼント事業「こどモノ」等により、地域における子どもの社会的貧困の解決の糸口を見出す一方、真の解決といえる「誰一人取り残さない社会」の実現にはまだ遠いことを実感しています。
今回のガバメントクラウドファンディングでは、あらゆる子どもたちのための居場所を対象とした助成事業を強化することにより「誰一人取り残さない社会」が実現した未来を少しでも近くに引き寄せること、そして、他の地域でも活用できる「子どもの居場所ネットワーク」モデルの構築に挑戦します。
「関係性の貧困」に悩む子どもたち
日本の子どもの7人に1人は相対的貧困状態にある
「相対的貧困」という言葉で――あなたはどんな情景を思い描きますか?
どうしても経済的な貧困のイメージが最初に浮かぶかもしれません。
しかしそればかりではなくもっと根深い問題なのです。
・家庭が安心できる場所ではなく、心の声を発することなく苦しんでいる子ども。
・事情により就労が叶わず、家計を切り盛りできないまま八方ふさがりで苦しむ親。
・陰湿ないじめにあっていることを誰にも相談できずに、自分の存在を肯定できずにいる若者。
これらの相対性貧困は、周囲からすると目に見えづらく、問題が潜在化しやすいという傾向があります。
私たち「さが・こども未来応援プロジェクト実行委員会」は、これらのの問題が今、日本社会が、そして、地域が抱えている『貧困』であり、これらの根底にあるのは「関係性の貧困」であると考えています。
「関係性の貧困」を解決する「心の居場所」
私たちが考える居場所とは
私たちは、多重な困難を抱える子どもたちの「関係性の貧困」を解決するべく、5年間にわたり、子どもの社会的孤立を防ぐための「子どもの居場所」に対する支援――助成事業「さが・こども未来応援基金」(以下、さがっこ基金という)、子どもの居場所へプレゼント事業「こどモノ」、「子どもの居場所」の運営者をサポートする研修事業の実施、「子どもの居場所」と子どもの支援に興味のある地域の人々をつなぐ地域円卓会議や「子どもの居場所」同士をつなぐフォーラムの開催などを行ってきました。
プロジェクトがスタートしたばかりの時は佐賀県内に10ヶ所ほどしかなかった「子どもの居場所」も60ヶ所を超えました。
しかし、県内のすべての子どもが歩いていける範囲に「子どもの居場所」があるという理想にはまだほど遠いのが現実です。
様々な人がいて、いろんな人生があり、いろんな夢があることを、子どもたちが身近に感じられるように、親以外の大人と交わる機会、お兄さん・お姉さんとのナナメの関係のなかで勉強や生活の時間を過ごしていくことで関わりを深めて、自分の存在が認められる居場所を、身近な心の拠り所として持つことが必要です。
すべての子どもが「自分は一人ではない」と実感できる社会の早期実現を、私たちは目指します。
居場所の運営・開設支援を行います
2022年度実施中、2023年度も支援します!
■実施スケジュール
2022年度~2023年度
■寄付の使い道
「こどもの居場所ここから」をはじめ、佐賀県内で取り組まれている様々な『こどもの居場所』。
佐賀県ふるさと納税「NPO等の支援」を通じて、全国の皆様からいただいたご寄付で開催することができました。
今後も地域の方や、行政、地元企業、地元NPOと連携し、地域の居場所づくりを考えている全国の皆さんの参考となるような居場所づくりに努めます。
①NPO・地域の方々でつくる“ほっ”とできる「子どもの居場所」運営・開設支援
「子どもの居場所」を継続運営または開設したい、あるいは質を高めたい佐賀県内の団体に資金を助成します。
※食材・教材・おもちゃ・絵本・冷暖房器具・スタッフやボランティアの交通費など、それぞれが持ち寄っても足らない部分を支援します。
②NPOによる居場所の運営支援及び訪問支援とネットワークづくり
子どもの居場所を運営する方や、これから居場所を始めたい方などを対象としたイベントや研修会の開催費、相談対応費、ボランティア募集や必要な居場所への派遣、サポート事業者から届く食材のコーディネート、その他地域の子どもの支援に係る団体へのヒアリング等により必要であると判断したものなどに活用させていただきます。