NPO法人元気・勇気・活気の会 は​​将来にわたって自然が維持、保全される社会を実現するために有機農業の普及を地域のネットワークを図ることで目指した活動をしています。どのような課題から始まった取り組みなのかや、具体的な活動内容について副理事長を務める 北島 忠俊さん(以下、北島さん)にお伺いしました。

◇耕作面積が広い県だから浸透しない有機農業

この季節は麦畑が一面に広がり美しい景色が広がっている佐賀県。2017年の調査によると耕作利用率は1位ですが、広大な平野で重粘土地帯のあるのでその特性に適した適した水稲・大豆・麦・玉ねぎなどが栽培されています。

一方で、無農薬、除草剤を使わない有機農業での栽培をするに当たり、人手や手間がかかり、買い手が無いので中々浸透しません。

ひと昔前は良い土や肥料を確保ためにクリークの水を抜いたり泥上げをしたりすることを地域の住民が一緒に行っていましたが、そういった取り組みさえも薄くなっている現在、土壌の活性化も損なわれていると北島さんは言います。

◇農業の生産者と消費者を繋げる「元気・勇気・活気の会」

消費者の需要が高まれば、生産者の需要もそれに伴うはず。佐賀の農業と環境を守るためには農業者と消費者の連携が必要不可欠であると感じた北島さんは親子に向けた農業体験「ほんなもんぼ農業体験学校」や有機農業について知ってもらうための研修「環境に優しい有機農業研修」に取り組んでいます。

「決して将来農業をしてほしいとかではなくて、成長をする中できちんとしたものを食べることを学んで欲しいんです。」と微笑みながら優しい声で話す北島さん。

最初は土や泥に触ることに抵抗があった親子も気がつけば、自分から泥水に入っていったり、虫かごを持ってくる様になったりして、自然の環境を体で感じられる様になります。

◇若い世代が未来の食をつくる

団体としての課題は、会員の高齢化に伴い若い世代が少ないこと。日本は2050年までに有機農業を全体農地の25%まで拡大することを目指す農業戦略を農林水産省が「みどりの食料システム戦略」と称して発表しました。その背景には日本の有機栽培が全体の0.5%に留まっており世界98位(2020時点)となっている現状があります。

「若い世代が食の安心安全に価値を感じ、有機栽培の生産や消費を考える人が増えていってほしいですね。」と北島さんは意気込みます。

直接農業に関わっていなくても、私たち一人ひとりができることとして、有機栽培で作られた野菜を購入したり、少しでも栽培に関わってみたりすることかもしれませんね。

▶︎NPO法人 元気・勇気・活気の会のHPはこちら

http://sankinokai.area9.jp/

(写真)

1 サンクスメッセージ
2 ほんなもんぼ農業体験学校の開校式
3 親子連れの活動写真
4 今後の抱負(代筆)

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