特定非営利活動法人 温暖化防止 ネットは佐賀県内の地球温暖化防止活動の拠点として、普及啓発や活動支援、相談対応などに取り組んでいます。
ほかにも調査・分析、情報提供など幅広く活動。佐賀県地球温暖化防止活動推進センター(SCCCA)にも指定されています。
今回は、事務局次長の松尾真理子さん、事務局の鶴久年さんにお話を伺いました。

~まず、具体的にはどういった活動をされているのでしょうか?~

「2011年より毎年、『さが環境フェスティバル』を開催しています。
この活動は、県内外の企業、団体、学校、行政等が協働でイベントを実施しながら、各主体の環境活動や環境技術等をPRしています。
『さが環境フェスティバル』を通して市民の方々と共に「未来へ繋がる環境保全活動の輪」を広げていくことを目的としています。」

~助成活動の取り組みについて~

「『さが環境フェスティバル』が10年目を迎えた2020年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、イベント開催が危ぶまれました。
しかし、『e-さが基金』の支援を得てWEB上のイベントサイトを開設し、集合での活動ができない状況下においても『WEBさが環境フェスティバル』として開催することができました。
▷『WEBさが環境フェスティバル』の取り組みは主に以下の4つ
① ブース出展ゾーン
佐賀でエコ製品の販売、エコ技術の開発、環境活動、環境教育、SDGs等に取り組んでいる企業・団体・学校等のPR、体験動画等の紹介
②特集コーナー
SDGsやCOOLCHOICE等の動画や記事を紹介
③プレゼント企画
応募者の中から抽選でエコグッズ、特産品等をプレゼント
Twitterでのリツイートキャンペーン、投稿キャンペーンを実施し、特産品をプレゼント
投稿キャンペーンを実施し特産品をプレゼント
④みんなの投稿
視聴者から出展動画・記事を見て実際にやってみたことや普段しているエコなこと等の投稿を募集
合わせて44もの団体に出展していただき、それぞれの取り組みを広く周知することができたそうです。

~良い変化やエピソードはありますか?~

「今回、コロナ禍ということで、はじめてWEBでの開催となりました。サイトの構築等、一からの業務も多く大変なこともありましたが、WEBならではのプラスの効果をたくさん得ることができたと思います。
まず、WEBでの開催となったことで佐賀の環境活動や技術等を県内外へ広く周知することができました。
実際にサイトを見た富山県の団体との交流も生まれ、今までの活動にはなかった大きな成果だと感じています。視聴者からの意見として、学校の先生をされている方から『社会科の学習で環境に関する内容がたくさんでてきます。
佐賀で実際に行われている取り組みを知ることでより身近に自分のこととして捉えることができるので、これからもこのサイトを有効に活用していきたい』との意見をいただきました。
出展者からの意見として『いままでのブースの出展の時は自分達のブースの業務で追われ、他の出展者の取り組みを把握する時間がありませんでした。しかし、今回は他の出展者の取り組みをWEBでじっくり見ることができた点が良かった』との意見をいただきました。
また、出展者は大きな企業から小さな団体まで存在しており、広報に不慣れな団体もあります。今回、WEBで動画を作成するにあたり、プロの映像クリエイターさんやライターさんにご協力していただきました。
それにより、プロ目線の第三者としてのアドバイスをいただくことができ、出展者が自分達の取り組みを整理する機会が生まれ、質の高い広報ツールが完成。このツールはその団体が他の場で広報する際にも使用できるため、団体の広報力の向上及び活動の活性化に繋がりました。
今回、ご協力いただいた映像クリエイターの方は県内で定住を望んで活動されている方で、そういった方とお仕事をすることで今後、地域循環共生圏構築に向けた連携体制を期待できるのではないかと感じています」
取材をするにあたり、温暖化防止ネットさんがどんな活動をされている団体なのかを知ろうとした際に『WEBさが環境フェスティバル』のサイトで活動を知ることができました。
WEB上に記録が残ることで、後から活動を知った方にも取り組みを知って頂けるツールとなる点は、取材をしていて非常に素晴らしいと感じました。

~見えてきたあらたな課題と支援・協力の必要性は?~

「今回『WEB佐賀環境フェスティバル』を開催したことで出展者同士がお互いの取り組みを理解することができたと思います。今までは個々の団体が個々に取り組んできましたが、今後は団体同士が連携することで、より良い環境保全活動に繋げていけるのではないかと考えています。
今後の支援・協力の必要性としては、環境活動へのご協力というと我慢を強いる、不便になるというイメージを持たれる方がいらっしゃるかもしれませんが、同じような商品の中から地球環境に優しい商品を選択する等、利便性を損なうことなく、脱炭素の取り組みに参加できますので、日常の生活で少しでも意識していただけるとありがたいと思います」

~団体から皆様へ~

「皆様からご支援していただき、コロナ禍でも安心して佐賀の環境活動を広くPRすることができました。ありがとうございました。
これからも “未来へ繋ごう人と環境にやさしいまちさが” をテーマに、皆様とともに協力していきたいと思います」