Sun-Kissed(さんきすと)は、佐賀女子短期大学の学生ボランティア部。
2016年に起きた熊本地震をきっかけに活動を始めました。
同校出身で社会・産学連携推進室コーディネーターを務める泉万里江さんがサポート役を務めています。
◇自分の時間を使って“チャレンジ”しよう
身近で起きた災害を前に「何かやりたい」と有志が行動を始めたことがSun-Kissedの始まりです。
募金活動から始まり、大学の応援もあって部を設立。
約20名の学生と、サポートをする職員によるボランティア団体となりました。
以来、熊本の被災地における復興支援や、関係イベントへの参加を続けています。
佐賀豪雨災害でも、他団体と連携した支援活動を行い、物資の配布や被災住民の方のケアに努めました。
短大で過ごす2年という限られた時間。
「1年のときにバイトばかりしていた。このままでいいのかなって、ふと気づいた」「役に立ちたい。Sun-Kissedならできそう」
そうして集まった学生は「卒業後もOGとして活動に参加してくれます」と泉さん。
◇続いていく被災地との関係性
熊本地震で全壊の被害に遭った、南阿蘇村のいちご農園。
ビニールハウスの直下に活断層があり、場所も新たに建て直すことになりました。
Sun-Kissedは繰り返し現地を訪れ、片付けと新設、苗の定植までをお手伝い。
泉さんは「農園の再オープンまでを一貫して体験できた。すごいことですね」と話します。
継続する大切さと、難しさ。来園客を迎えるウエルカムボードの制作は、毎年恒例になりました。
何度も通い育まれた関係性は、ずっと変わらずに続いています。
そんなSun-Kissedの課題は「部員を増やすこと」。
◇活動の継承と継続
「コロナ禍でSun-Kissedの紹介をする機会が減ってしまい、一年生の数がここ5年間で最も少ない状態です。
学園祭(かささぎ祭)では、短大周辺のハザードマップや防災グッズとともに活動を紹介しました」
ボランティアへの一歩を踏み出すのは難しいもの。
でも、一人では不安なこともSun-Kissedなら仲間がいて、泉さんがサポートをしてくれる。
Sun-Kissedの活動が、多くの学生に届くことを切に願います。