親愛なる皆さまへ
年末年始のご挨拶
― あなたの想いが、人を育て、つながり、未来を循環させています ―
佐賀未来創造基金の活動を日頃より支えてくださっている皆さまへ
年末年始にあたり、まずは心より感謝を申し上げます。
皆さま一人ひとりのご寄付、ご協力、そしてあたたかな応援が、確かに地域の中で生き、人を支え、つながり、そして未来を育てています。
2025年は、世界的にも不安定さが続いた一年でした。
新型コロナ以降に残る分断、終わりの見えない戦争や紛争、物価高騰や災害の頻発——
こうした状況は、私たちの暮らしや地域の現場にも大きな影響を与えています。
その中で、私たちが何度も立ち返ったのは、「それでも、人と人がつながることで、地域は前に進める」という確信でした。
CSO交流会では、分野や立場を越えた多くの団体・人が集い、「一人で抱えていた悩みが、つながることで軽くなった」という声が生まれました。
また、新たに2つのCSOを佐賀へ迎え入れ、県内外の知恵と経験が交わり始めています。
さらに佐嘉再興パートナーズとの連携構想や地域金融機関の皆さまと立ち上げた「ちいきん会」も、地域の挑戦を“お金だけでなく、人と想いで支える”新しい一歩となりました。
コスメギフト基金、かしまパントリー、災害時の経済界との連携、栄の国まつりでの「ごみダイエット大作戦」など、どの取り組みも最初から順調だったわけではありません。
迷い、立ち止まり、それでも「誰かの力になりたい」という想いを共有し、皆で知恵を出し合いながら前に進めてきました。
何より心を打たれたのは、支援が“循環”し始めている瞬間です。
子どもの頃に支援を受けた子が、成長して地域を支える側に回る。
キャリア教育の場で学んだ高校生が、数年後には講師として後輩の前に立つ。
皆さまの寄付は、確かに「その場限りの支援」ではなく、未来へと続く人の流れを生み出しています。
2025年の後半は個人的には「学び」のなかでの慌ただしい日々でご迷惑をおかけすることもあったかと思います。
AIスクールで学びエバンジェリストとして本格的に活用に取り組みながら、西九州大学デジタル社会共創学環で「NPO・NGO論」の授業を受け持ち、留学生たちとも多文化共生や地域共生、そして社会課題について考える時間が続きました。
体力的にも頭の中もフル回転の日々でしたが、「学び続けること」「挑戦を止めないこと」こそが、地域と向き合う私たち自身に求められている姿勢だと、改めて感じた機会でもありました。
私は、「まちづくりは人づくり」だと心から信じています。
人が育ち、人が支え、支えられた人がまた誰かを支える。
その循環の真ん中に、皆さまの想いがあります。
2026年も、佐賀未来創造基金としても学び続け、挑戦し続けたいと思います。
AIやDXといった新しい力も、人を置き去りにするものではなく、人と人をつなぎ、想いを届け循環させるための道具として活かしながら、皆さまと共に、引き続き佐賀の未来を育てていきたいと改めて願っています。
本年も、心よりの感謝を込めて。
公益財団法人 佐賀未来創造基金
代表理事 山田健一郎