特定非営利活動法人(NPO法人) かいろう基山 は、「癒しの里山づくり~何度でも訪れたい緑と清流の森づくり」を活動理念に掲げ、2004年から基山町で活動しています。

基山町のかいろうの館へ訪問し、かいろう基山さんの里山の保全活動に同行後、代表の松原幸孝さんにお話を伺いました。

~かいろう基山の取り組みについて~

かいろう基山はシニア世代が立ち上げた里山の保全活動を行うNPO法人。現在会員は68名。週5日、毎日7名弱の会員が活動しています。

—『かいろう』とは?—

かいろう= 快老 + 快(皆)労 + 快(皆)朗
かいろうには地域の役に立ちながら気持ちよく年を取りたいという意味があります。

高齢者自らが積極的に健康を維持し、老いを楽しみながら地域社会に貢献できる。その結果、地域の発展・活性化に貢献することを目的に活動されています。

主な活動は

①環境の保全
②子供の健全育成
③経済活動の活性化
④まちづくりの推進

の4つ。

特に、環境保全では森林を侵食する孟宗竹を伐採処理して、里山の保全を図るため、①森林整備活動②市民力の養成③竹の資源化の3つの事業を実施しています。

現在、多くの里山は孟宗竹等に侵食され荒廃しています。

荒廃した里山を放置していると土砂崩れや洪水等の自然災害が起こりやすくなり、非常に危機的な状況です。

日本植林発祥の地である基山町も人工林の荒廃により、この30年間で竹林の面積が約6倍(600ha)に急増。森林の持つ多面的機能が阻害され住民の生命や財産を脅かすとともに豊かな景観の保全も難しくなっています。

かいろう基山では里山に侵食した竹を伐竹し、広葉樹の植樹等を実施し、里山の保全活動の取り組みに特に力をいれています。

活動に同行したこの日も69歳~87歳までの元気な6名が基山町園部地区の里山に入り、竹きりと竹の搬出を行い、約2時間で軽トラック2台分の竹を搬出されていました。

このような取り組みを毎日行い、年間約1,000本を伐竹していますがなかなか追いつきません。

これを解決するためには、会の永続的な活動とできるだけ多くの市民の協力が不可欠。

一義的には作業量を増やす必要がありますが「かいろう基山という団体が、“おらが町の団体”になることだと思います。

“町民の皆様から愛され、支えられる団体” 町民の皆様に支えられ、町民の皆様とともに里山をつくり、人をつくり、地域を創っていく。

このような団体を目指すことで自然と山も綺麗になり、“人と自然が輝くまちづくり”へと繋がっていく。そしてこのような取り組みが、同じような取り組みをする団体のモデルとなっていくことを目指しています。」と、松原代表が話していたことが印象に残りました。

また、竹はまるごといろいろな物に使えます。枯れ竹も炭にしたりして、捨てるところはありません。資源として地域の中でヒト、モノ、カネを循環させていくことでビジネスが誕生するのではないかという思いから、かいろう基山では『放置竹林解消のための「竹の循環システム」の構築』を2015年度から取り組んでいます。

「竹をチップにし、竹チップと竹炭を牛舎の敷料として敷き、牛がそこへ糞、尿をします。それを持ちだしてきて発酵させ、完熟した物を土壌改良剤として田畑に使い、美味しい米、野菜を作り、消費者がそれを買って食す。その際に出た生ごみをこの堆肥でコンポスト化して田畑へ返します」

この循環システムを軌道に乗せることが今の目標だそうです。

~助成を受けての変化~

佐賀CSOさいこう事業(モデル型)助成を受けたことで、「竹の循環システム」を更に力強く実施できると共により幅広い活動を行うことができるようになったそうです。

かいろう基山では、まちづくりの推進として自然の山・川・草木の営みの重要性と山林保全の必要性を広める活動をしており、市民向けに2009年度から「育林市民力養成講座」を開講。これは、森林ボランティアリーダーを養成する講座で月1回の講座で2年間行うものです。現在までに市民107名が参加し、内43名の森林ボランティアリーダーが誕生しました。

~支援のお願い~

「日頃から多くの方々に支えられて活動できますことに感謝致します。里山が荒廃していること、危機的な状況にあることを多くの方々に知って頂きたいと思います。かいろう基山では一緒に森づくりをしてくれる仲間を探しています。

現在10名弱の高齢者が里山で活動しています。多くの方々にかいろう基山の取り組みに関心を持っていただき、一緒に森を守りたいと思います。『美しい森をつくるのは、水の惑星に生きる私達の大切な義務です。』(アサヒビール社友 福地茂雄)

皆さん一緒に森づくりをしましょう。今後とも宜しくお願い致します。」